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子供の未来を考える会ハチドリ
… 放射能汚染から、子ども達を守りたい…
基金5年次活動報告会と意見交換会に参加しました
10月14日(日)、宇都宮大学で開催された「関東子ども健康調査支援基金5年次活動報告会」と、民間甲状腺検査の取り組みに関する意見交換会「原発事故後の健康を守るー私たちにできることー」に参加しました。

午前の基金の5年次活動報告会では、これまでの検査結果の発表や会計報告、今後の課題についてのお話がありました。
表の見方を基金佐藤さんが説明、私は県別年次推移の表で栃木県要専門医の人数が少し上がってきているのが気になりました。
また基金の谷田部さんは受診者が減少傾向にある検診地が増えたことに触れ、年数経過による関心の薄れの他、受診対象者が高学年になって部活などで受診できなかったり、保護者が子どもに一回受けさせたら「もういいかな」と思ってしまう等で継続に繋がらない懸念を話されました。ただ中には「こんな検査があるなんて知らなかった。受けられてよかった」と言われる方もおられるそうで、やはり検診情報を届け続けることは大切だと思いました。
「みんなで受け皿を無くさず、支え合って継続していきたい」との言葉に、改めてこの地で続けていこうと決心しました。

午後の意見交換会では、まず主催者として宇大国際学部准教授の清水奈名子先生が「なぜ民間甲状腺検査が必要なのか」というお話や、各甲状腺エコー検査会場に足を運んで集められたアンケート調査報告をされました。
必要な情報が提供されず汚染地域住民が望まない初期被ばくを強いられたこと、必要な健康調査が事故直後に行われずに失敗しておりその後も失敗していること。そしてアンケート結果から、受診者の保護者ほぼ全員が今後の健康調査を国や自治体が責任をもって実施することを希望していること、受診率が低下傾向にあることなど栃木県に関する貴重なお話でした。

その後、各地の民間団体関係者による話題提供がありました。
いわき市民放射能測定室たらちね(福島県)
関東子ども健康調査支援基金(茨城・千葉・神奈川・埼玉・栃木県)
日本キリスト教東北教区放射能問題支援対策室いずみ(宮城県)
NPO法人Annakaひだまりマルシェ(群馬県)

「福島いわき市民放射能測定室たらちね」は事故後いち早く2011年から食品・土壌を測定、2013年に甲状腺エコー検査を始め、尿中セシウム測定もしておられます。尿からは取り込まれたセシウムの80%が排出され、毎日少しずつでもセシウムを摂取し続けると体内に蓄積されるとのこと、現在の規制値は高すぎると感じました。
「潜在がん」という言葉については、たらちねクリニック藤田先生は「福島の原発事故で提唱された新しい概念。そもそも小児甲状腺に潜在がんはあるのかどうかもわからない」と検査縮小の傾向についても疑問視されていました。
今回初めてたらちねの藤田さんと古関さんからのお話を伺い、「健康、命を守っていくというのが活動の原点」との素晴らしい活動に感動しました。

関東子ども健康調査支援基金の木本さんは、甲状腺検査を始める時たらちねさんを訪問して検査のノウハウを教わった経緯から「今日ご一緒させていただいたこと感無量です」とおっしゃっていました。
その基金検診は3名の医師の協力でスタートし、今では医師11名技師7名、総勢18名の方が担当くださる体制になったそうです。協力医は「“放射能による健康影響はない”と判断するには早すぎる。晩発的影響は、線量依存関係と細胞分裂のスピードからしてゆっくり時間をかけてがんになる可能性がある」としているとのこと。
風化や忘れようとの意識、なかったことにしようとする意図的な宣伝があるが、むしろこれから注意深く見ていく必要があると考えられること、原発事故当時18歳以下だった当事者は、大人になるまでの過程で定期的に検診を受けておくことが大切と思われることなどのお話は、周りに伝えていきたいと思いました。

「放射能問題支援室いずみ」服部さんからは、宮城県で行った2013年12月~2018年9月の甲状腺検査についてのお話がありました。全54回の検査で2,824人の受診者からは甲状腺がんが疑われる人は見つかっていないそうですが、丸森町が開催している検査で2人の甲状腺がんが報告(宮城県丸森町HPより)されていて、「取り組まなければいけないレベル。社会的にどう広げていけばいいか」と警鐘を鳴らしておられました。また支援室いずみはキリスト教系の団体のため後援が取りづらいといった活動の課題もあるそうです。
誠実な活動を続けておられる服部さんは、いつも私たちに情報を送ってくださっていて感謝しています。

「NPO法人Annakaひだまりマルシェ」神戸さんは若いお母さんで、甲状腺エコー検査や土壌測定の他、カフェや様々な市民活動支援事業まで精力的に活動されていて感心してしまいました。「子どもたちの健康に注視していく」「社会問題を顕在化させる」「当事者に社会参加を促す」ことを目標に、「自らの生活のある場所で暮らしに根差した社会課題に向き合い続けていく。自治体へ働きかけられれば」と。
他の活動を通して自治体にも信頼してもらえるようになってきたという地道な神戸さんたちの活動、そしてパンフレット(色が綺麗で可愛くとても魅力的!)ぜひ参考にしたいです。

その後休憩をはさみ、関東子ども健康調査支援基金協力団体関係者と塩谷町職員による栃木県の経験からの話題提供がありました。
那須塩原放射能から子どもを守る会
にじいろみらい(真岡市・益子町)
③甲状腺エコー検査矢板実行委員会
放射能から子どもを守る会・塩谷
塩谷町役場保健福祉課

「那須塩原放射能から子どもを守る会」は栃木で最初に基金の甲状腺エコー検査を実施され、私たちが検査を始めるきっかけとなりました。
手塚さんは、担当くださった医師の野宗先生が最初におっしゃった「ここで甲状腺がん多発は無いかも知れなくても、たった一人だけでも救えたらそれでいい」という一言に感動したと、声を詰まらせお話されました。

「にじいろみらい」丸山さんは、立ち上げ当時0歳と3歳のお子さんがいらっしゃったとのことです。
受診者がスタッフになってくださり、10人程のメンバーで検査を行っているそうです。
「子どもが大きくなって結婚して子どもができるまで頑張りたい」2年目の検査でお手伝いに行った時、スタッフの皆さんが小さな子どもを連れて動いておられたことを思い出し、本当に頭が下がりました。
フェイスブックやチラシを工夫して置いて検査を周知、これからは年齢大きい年代に働きかけていきたいとのことでした。

「甲状腺エコー検査矢板実行委員会」は私から、受診者のお母さんにボランティアでデザインしていただいているポスターとチラシのこと、そのポスターの女の子は年々成長していて今年のポスターのお陰か16歳以上の申し込みが25人程あったこと、新聞作りや甲状腺エコー検査だよりや駅でのチラシ配りなど出来る範囲の小さな工夫を重ねて少しでも風化を防ぎたいことなどをお話させていただきました。
また矢板市へ陳情を提出し9月に採択された報告に会場の皆さんから拍手をいただき、とても嬉しく、今後の働きかけを頑張ろうと勇気が出ました。

「放射能から子どもを守る会塩谷」大山さんは、旦那さんを含め共に活動することが多いので、私は隣に座っていて安心して話すことができました。
大山さんも同じ思いだった様で、いつもの熱い口調で原発事故後の心境や、塩谷町の放射能問題に対する姿勢が大きく変わったのは指定廃棄物最終処分場問題が出てきてからだったこと、町の事業として甲状腺エコー検査が始まり受診率を上げるため行政バックアップしていくことと矢板での基金検診を重点的に今後の活動としていきたいと話されました。

塩谷町役場保健福祉課長の星さんは、大山さんの発言を受け「事故当時、放射線に対する知識を持たず対応できなかったかもしれないが、処分場問題で候補地となったことで学ぶ意識と機運が高まった」と言われ、国が主張する放射能の安全性に対する疑念や矛盾に不安を感じる町民の声は日に日に大きくなり、特に子育て世代の保護者は子どもたちへの健康被害を当然のごとく心配し、そうした町民の不安を軽減するために2016年度から甲状腺検査を実施した経過を報告されました。
「放射能が身近になった小さな町が事業の実施に踏み切ったことを国にも理解していただき、30年前にチェルノブイリで起こったことを顧み、国の責任により放射能被害の真実を把握して対策を講じていただきたいと切に願っています」とのお話に、心から拍手しました。

清水先生は会場にもマイクを回され、宮城や千葉からいらした方や県議会議員の方からご意見感想を伺いました。
基金の木本さん佐藤さんが昨年講演された東京学芸大学の大森先生もいらしていて、「今の大学生は事故当時小学5年生。話を聞くと津波は覚えているけど放射性物質のことは分からない。那須塩原の手塚さんが言われた様なことは、伝えていくためにとても大切」と感想を述べられました。昨年の講演会の記録『3・11後の子育てと学校』もいただいてきました。


今回、この意見交換会で様々な活動を知り、皆さんの大変な努力があって私たちの活動ができているのだなあとしみじみ感謝しました。仕事、子育て、家族のことがあってその上での活動を続けてこられた皆さんに、敬意を表します。
また会場にいらした方々とお話することも出来て、とても有意義な、貴重な一日をいただきました。

企画くださった基金の皆さま、清水先生、ありがとうございました。


基金の皆さん。いつもお世話になっております
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清水先生、意見交換会ご企画ありがとうございました
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大山さんと並んだら、やっぱり漫才になってしまいました・・・
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塩谷町保健福祉課の星さんは、昨年まで処分場対策班で頑張っていらっしゃいました。
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あのヘタクソな新聞が、なんと大きなパネルになって基金検診会場に飾られるとのこと。嬉しいです
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基金の木本さん佐藤さんの講演録。後ろに聴講した大学生の感想も。貸し出しますのでぜひ読んでください。
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下野新聞10月15日
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毎日新聞茨城版10月15日(栃木版16日にも一部掲載されました)
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[2018/10/20 11:39] | 未分類 |
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『子供の未来を考える会ハチドリ』

Author:『子供の未来を考える会ハチドリ』
私たちは、矢板市が福島第一原発事故に伴う放射性物質汚染による指定廃棄物最終処分場候補地に選定されてから、座談会や勉強会・お茶会を行ってきました。
2015年2月「放射能からこどもを守ろう関東ネット」に加入。

放射能汚染から子ども達を守り、より良い未来を作るために、これからも「ハチドリのひとしずく」のように一人ひとりが出来ることを考え、活動していきます。

お問い合せ先
hachidori_88@yahoo.co.jp

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